シニフィアンになじむ

良い按配を追求します / 全部ポエムです

最近人気の木造建築,森林伐採・環境破壊には繋がらないのか

 

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この記事はKogakuin Advent Calendar 2017 8日目の記事です。
adventar.org

ちなみに、Advent Calendarっていうのは12月に入って、クリスマスまでの間、複数人でブログを書いてカウントダウンをしよう!といった文化だそうです。

 

風潮としては、エンジニアの方々が技術ブログを書いて繋いでいっているように感じていますが、僕はそういったものは書けないのでコーヒーブレイク的な記事になれたらいいな(主催者様、誘ってくれてありがとう!)

 

 

木造建築はいいぞ

今回は、木造建築と環境に関する話です。

 ここでいう環境というのはサーカムスタンス的な環境じゃなくて環境問題とかエコとか、あのへんの環境です。

 

木造建築は森林伐採を進め、環境を破壊する!のか

 

住宅:木造住宅の振興施策について - 国土交通省

近年は建築に「木」を用いることが推奨されています。主な理由は「森林資源の有効活用になる」から。

 

初めてそれを知ったとき、違和感を覚えました。

木造建築を推奨したら、木材確保のために森林伐採が今以上に進んで、全然エコじゃないのでは?......といった具合に。

 

結論から言うと、「木を刈る=環境破壊 とは限らないし、確かに有効利用になる」です。

 

 

木を刈る=環境破壊とは限らない

 

以前、こんなTweetがタイムラインに流れてきました。結構RTされていたので見た方もいるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

植物も呼吸をしています。

呼吸によって、酸素を吸収して二酸化酸素を排出してはいるものの、光合成によって二酸化酸素を吸収し、酸素を生み出してもいて、

 

その総和を見ると、「植物は二酸化酸素を吸収し、酸素を生み出している」ように見える。ここまでは理科で習うのでほとんどの人が知っていますよね。

 

でも、この呼吸と光合成の比率は植物の成長に伴って、少しずつ変化していきます。

 

端的に言うと、若い植物ほどたくさん光合成を行い、老いぼれた植物は光合成をあまりしない

 

そして、老いぼれた植物においては

呼吸によるCO2収支≒光合成によるCO2収支

となります。じゃあ木造建築には、こいつらを使いましょう!ということです。

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逆に言うと、地球環境のため、CO2削減のために必要なのは、ヤングな森林である!ということです。

 

つまり、ありとあらゆる伐採がダメ!というわけではなく、計画的に伐採を行い、森林がうまく新陳代謝を行えるようにすることが重要だった、ということですね。

 

姿を変えながら100年間くらい活躍する

 

木材はいろいろと姿を変えながら建築に貢献してくれます。

 

はじめは、大断面の集成材として、ちょっと規模が大きめの建築を支えます。

 

そして、その建築を解体する際には、まだ使えそうな部分から部材を製材し、また次の建築、木造住宅などに用いられます。

 

またまたその建築が解体されれば、次は細かく刻んで木材チップなどに姿を変え、木質系ボードになったりして、また建築の一部として活躍していきます。

 

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こういった流れをトータルでみると、だいたい100年!

そして更に最終的にはバイオマスエネルギーとして活用することができます。

 

バイオマスエネルギーは再生可能エネルギーの中で唯一「炭素」を持っています。だから、木を伐採し、使い込み、最後の最後で燃やしてしまっても、その分また植えると大気中のCO2のバランスは一定なんです。すごいですよね。

 

 

この素晴らしい地球を 後世に引き継がなければならない

話は変わりますが、皆さんはあれ読みましたか?

 

不都合な真実2

不都合な真実2

 

 

たしか僕が中学生くらいのころに『不都合な真実』が出版されましたが、最近、その続編となる本が出ました。

 

ちょっと過剰な表現が見られるような気はしますが、今の地球環境について様々な視点から語られています。写真や図が多くてどんどん読み進めることができます。

 

ちょっと値段が高かったような気がしますが、おすすめの本です。1作目から見てどう変わったかとかを見るともっと楽しめると思います。僕の知り合いとかだったら貸したりすることもできるので気軽に声をかけてください。

 

 

国土交通省は森林の有効活用・低炭素化の促進のために建築に「木」を用いることを推奨しました。では、僕達個々人は地球環境と自分たちの後世のために何ができるでしょうか。一人ひとりがしっかりと考えなければならない。そう思わせてくれる本です。

  

まぁ、僕は、特に何もしていないのですが......(暖房をガンガン効かせながら記事を書いています)

 

 

明日は、ちょる(@choll_kog)の記事ですね。

内容は、「大学生もすなる日記といふものを、大学院生もしてみむとて、するなり。

楽しみにしています!